28 Nov
2017

世界の動向

IAMその他の情報源による知財ビジネスに関する世界の最新ニュース

フランス

46月-パリに本社を置くテクニカラーの知財最高責任者のアーヴィン・パテル氏が同社を退社し、ティーボの知財最高責任者に就任した。同氏の退社に伴い、ディアドレ・リーン氏が即時発効で指名され、テクニカラーの特許権の世界的なライセンス供与活動の責任者として、基本的にパテル氏の役割の大部分を引き継いだ。2016年12月にテクニカラーのライセンスチームに加わったリーン氏は以前、IPNav(IPナビゲーション)のCEOを務めていた。


英国

4月-ロンドンの高等法院は、公正、合理的かつ非差別的な(FRAND)条件でのSEPのライセンス供与に関する訴訟において、英国初となる判決を下した。判決は、ファーウェイ(華為技術)との紛争において、ライセンサーであるアンワイヤード・プラネット(特許不実施主体で、昨年パンオプティスがその特許資産を取得)の主張を支持する内容であった。同裁判所は、ファーウェイが今、アンワイヤード・プラネットとのグローバルなFRAND条件でのライセンス契約に同意しない場合は、アンワイヤード・プラネットは英国で差止命令による救済を受ける権利があるとの判決を下した。


カナダ

7月-カナダの最高裁判所は、製薬大手のアストラゼネカと現地企業アポテックス間の紛争において、いわゆる「見込み原則(promise doctrine)」を退ける判決を下した。この判決は一部の間で、特許権所有者に有利なものとみなされている。問題の原則は、特許の適格性を主題とするもので、特許所有者による発明の有用性の証明にとって余分なハードルとなっており、2005年に導入されてから26件の特許権を無効にするのに用いられた。今回の判決により、カナダは再び他の国・地域と足並みを揃えることになるとの見方もされている。


カナダ

7月-ダウ・ケミカルは、ノバ・ケミカルズを相手取った特許権侵害訴訟において、6億4,500万カナダドル(4億9,800万ドル)の賠償金を得た。特許権訴訟における賠償額としては、カナダ史上最大となる。問題の特許は、包装に使われるポリマーに関連している。この史上最大の賠償金は、カナダの裁判所を通じた7年越しの争いを経て裁定されたもので、原告の損失ではなく被告の利益に基づいて算定された。4月からの訴訟における別の判決はすでに上訴されており、6億4,500万カナダドルの賠償金についても、ノバがその全部または一部を覆そうとする可能性がある。


米国

7月-大手テクノロジー企業8社(アドビ、アマゾン、シスコ、デル、グーグル、インテル、オラクル、セールスフォース)は、米国議会、裁判所、米国特許商標庁(USPTO)を通じて米国の特許制度のさらなる改革を目指す新たな権利擁護団体を設立した。ハイテク・インベンターズ・アライアンス(HTIA)は、1)特許の質の向上、2)当事者系レビュー(IPR)プロセスの支援、3)公正かつ効率的な訴訟を実現させ、公正な損害賠償金を求める取り組み、4)イノベーションの支援という4つの主要な領域に重点を置くと述べている。


米国

6月-米国最高裁判所は、当事者系レビューの合憲性が問われている、オイル・ステイツ・エナジー・サービシズ対グリーンズ・エナジー・グループ訴訟において裁量上訴を認めた。上訴人は、特許審判部の特許発行後のレビュープロセスは、合衆国憲法第3条に基づかない陪審員なしの法廷を通じて私有財産権を消滅させることによって、合衆国憲法に違反していると主張している。最高裁判所は過去に、数多くの類似の異議申し立てについて裁量上訴を認めてこなかった。


米国

5月-米国最高裁判所は、特許権所有者がその特許権を侵害している者を訴える場合は主として、特許権侵害者の会社設立地である州、または特許権侵害者が通常の確立された事業所を有している州の地方裁判所に訴えなければならない旨を判示した。注目されていたTCハートランド対クラフトフーズ・グループ・ブランズ訴訟の判決は、連邦巡回区控訴裁判所の判決を全員一致で覆した。この判決は、米国内の被告に適用されるが、外国の被告には適用されない。この判決の影響で、テキサス州東部地区連邦地裁に提起される訴訟の件数は減少している一方で、デラウェア州連邦地裁に提起される訴訟の件数が増えている。


スウェーデン

3月-エリクソンは、5G携帯電話ネットワークのSEPのロイヤルティ料の価格幅を明らかにした。知財最高責任者のグスタフ・ブリスマーク氏によれば、ロイヤルティは、ローエンド端末向けの2.50ドルからトップエンドの5ドルまでの価格設定となるという。ブリスマーク氏は、「リーズナブルな価格を設定することで、他の特許権者やライセンスを取得する必要のある他の企業にとって評価基準の役割を果たすことになると考えている」と述べた。


フィンランド

6月-ノキアは、中国のスマートフォンメーカー、シャオミ(小米)との特許クロスライセンス・販売契約を発表した。ノキアはこの契約について、より幅広い業務提携契約の一環であると述べた。金銭面での条件は一切明かされなかったが、双方が複数年にわたる無線のSEPを入手すること、およびシャオミがノキアの特許資産の一部を完全に取得することが判明している。シャオミは1年前にマイクロソフトとも同様の契約を締結し、その結果1,500件の特許を取得した。


中国

5月-中国最高人民法院(最高裁に相当)が近く全国レベルの知的財産権上訴裁判所の設立を正式に提言すると報じられた。報道によれば、最高人民法院は、米国の連邦巡回区控訴裁判所と同様の機関の創設を提言する方針であるという。新たな機関の設立には、全国人民代表大会の承認が必要となる。かかる裁判所は、主に複雑なテクノロジーに基づく知財訴訟を扱うと見られる。北京、上海、広州の知的財産権裁判所を含む全国の特許訴訟を審査する権限を持つ新たな巡回裁判所は、中国における特許実務に大きな影響を与えることになるであろう。


中国

6月-ドミニオン・ハーバー・エンタープライズは、かつてコダックのものであった特許で構成される大規模なポートフォリオを中国で収益化する計画を発表した。CEOのデイビッド・プライダム氏によると、同社とその子会社のモニュメント・ピーク・ベンチャーズはBeijing East IP Law Firm(北京東権法律事務所)と協力して、当該特許資産を中国の地元企業にライセンス供与する。ドミニオン・ハーバーは今年2月にコダックの特許ポートフォリオをインテレクチュアル・ベンチャーズから取得した。この取引はインテレクチュアル・ベンチャーズにとって、知られている限り最大規模の資産売却となった。ポートフォリオに含まれる1,000件以上のパテントファミリーは、広く米国、欧州、中国、日本に及ぶと言われる。


台湾

5月-特許権のライセンス条件をめぐってエスカレートしている米半導体メーカーのクアルコムとアップルの争いの一環として、台湾に本社を置くアップルのサプライヤー4社がクアルコムから米国の連邦裁判所に訴えられた。クアルコムは、フォックスコン、ウィストロン、コンパル、ペガトロンがアップル製品に課せられたロイヤルティの支払いをアップルの指示に従って保留しているとして、これら4社を訴えた。クアルコムは4月に、アップルがそのサプライヤーの一部に、2016年第4四半期にクアルコムに支払うべきだった特許ライセンスのロイヤルティを「満額支払わない」ように仕向けたことで、同社のいくつかの有効なライセンス契約に干渉したと申し立てている。


日本

7月-パナソニックとシャープがモノのインターネット(IoT)向けライセンス・プラットフォームであるアバンチ(Avanci)の最新のメンバーとなった。両社は、2G、3Gおよび4G無線技術の標準必須特許(SEP)のポートフォリオをまるごと、アバンチの共同ライセンスプログラムに追加する。アバンチのプラットフォームは、まずはコネクテッドカーとスマートメーターに力を入れており、現在11社がメンバーとして加わっている。


日本

6月-日本の政府系特許ファンドIP Bridgeは、シンガポールに本社を置く半導体メーカー、ブロードコムとの特許紛争で和解した。IP Bridgeは米国の裁判所に、同ファンドに対して特許を主張する4件の訴訟を起こしていることが知られており、今回の和解がその最初の結果となる。ブロードコムがライセンス料の支払いに同意したことにより、中国での並行訴訟にも終止符が打たれた。IP Bridgeは、ソフトバンクが所有するファブレス半導体メーカーのアームとも和解に達したと見られる。これとは別に、IP Bridgeは、同ファンドの無線通信のSEPを対象とする新たな特許ライセンス契約を、ある多国籍企業と締結したと発表した。


日本

7月-日本のメディアは、次期特許庁長官に宗像直子首相秘書官が就任すると報じた。初の女性特許庁長官となる宗像氏は、経済産業省貿易経済協力局長を歴任している。


韓国

5月-韓国のスマートフォンメーカー、パンテックが所有する大規模な米国特許ポートフォリオがゴールドピーク・イノベーションズと呼ばれる新しい事業体に譲渡されたことがメディア報道で明らかになった。ゴールドピークは、特許不実施主体(NPE)であるSPHアメリカを率いていた特許弁護士らによって運営されている。SPHは2007年に、フィッシュ・アンド・リチャードソンの元パートナーChoongsoo Park氏によって設立され、もともとはPark氏が権利を取得した特許権を主張していた。また、韓国の研究開発組織であるETRI(韓国電子通信研究院)の代理としての訴訟活動も行っている。新たな事業体の背後にある顔ぶれは、米国を拠点とする収益化活動が進行中である可能性を示唆している。